『氷上の光と影 知られざるフィギュアスケート(田村明子 新潮社刊)』
2009年1月11日 事実を知る
内容
フィギュアスケートが抱える問題点や現状を、コーチや引退した選手など、現役選手ではないものの、スケートを愛し状況を知り疑問点を抱いている方々からの言葉を盛り込んでまとめた本です。
この著者の方、フィギュアスケート中心に取材を続けているフリーライターの方のようですが、風水によるお掃除の重要性を書いた「ガラクタ捨てれば…」の訳者の方だそうです。
動機
浅田真央ちゃんの登場以来、空前の?フィギュアスケートブーム。
テレビを見ていてふと、「振付師」に興味を持ち、どういう人がなるのだろう?とネットで検索。
この本に少し書かれているらしいと知り、図書館で借りました。
感想
休みの日、1日で読み終わってしまいました。
フィギュアスケートを観るのが好きだけど余り詳しくない、私のような人間にはとても面白い本でした。
知っているけれど詳細は良く知らない、そういった出来事(例えば2002年ソルトレイクシティ五輪でのフィギュア・ペアでの判定問題など)や、リアルタイムで観ていたけど部外者には分かりようもない舞台裏(2006年トリノ五輪での女子フィギュア選手たちの様子など)が分かります。
他にも、1994年のナンシー・ケリガン選手襲撃事件や、当事者たちのその後。
コーチや振付師についても書かれてあります。
読むきっかけは振付師についてだったのですが、一番印象的だったのは、コーチについてのページ。
ロシアのタチアナ・タラソワコーチについての記載に、「一流」とはどういうことか、分かったように思いました。
現役選手の言葉は少なく荒川静香選手くらいですが、現役選手の言葉は新聞や雑誌、テレビのインタビューなどがありますので、逆に興味深かったです。
ただ、それだけに荒川静香選手びいきなのかな? と思わせる力の入れようが気になりました。
私が余り荒川選手が好きじゃないことが大きいのかも知れません。
あと、もう一つ気になったことは、優勝者のことを「チャンピオン」ではなく、「チャンピォン」とオを小さく記載すること。
英語の発音に忠実にするとこの表記なのでしょうけれど、週刊漫画誌のタイトルにもなっているくらい日本語として浸透している言葉のためか、違和感が消えませんでした(細かい事なんですけれど、よく出てくる単語のため、目に付いてしまって…(ーー;))。
memo
フィギュアスケートが抱える問題点や現状を、コーチや引退した選手など、現役選手ではないものの、スケートを愛し状況を知り疑問点を抱いている方々からの言葉を盛り込んでまとめた本です。
この著者の方、フィギュアスケート中心に取材を続けているフリーライターの方のようですが、風水によるお掃除の重要性を書いた「ガラクタ捨てれば…」の訳者の方だそうです。
動機
浅田真央ちゃんの登場以来、空前の?フィギュアスケートブーム。
テレビを見ていてふと、「振付師」に興味を持ち、どういう人がなるのだろう?とネットで検索。
この本に少し書かれているらしいと知り、図書館で借りました。
感想
休みの日、1日で読み終わってしまいました。
フィギュアスケートを観るのが好きだけど余り詳しくない、私のような人間にはとても面白い本でした。
知っているけれど詳細は良く知らない、そういった出来事(例えば2002年ソルトレイクシティ五輪でのフィギュア・ペアでの判定問題など)や、リアルタイムで観ていたけど部外者には分かりようもない舞台裏(2006年トリノ五輪での女子フィギュア選手たちの様子など)が分かります。
他にも、1994年のナンシー・ケリガン選手襲撃事件や、当事者たちのその後。
コーチや振付師についても書かれてあります。
読むきっかけは振付師についてだったのですが、一番印象的だったのは、コーチについてのページ。
ロシアのタチアナ・タラソワコーチについての記載に、「一流」とはどういうことか、分かったように思いました。
現役選手の言葉は少なく荒川静香選手くらいですが、現役選手の言葉は新聞や雑誌、テレビのインタビューなどがありますので、逆に興味深かったです。
ただ、それだけに荒川静香選手びいきなのかな? と思わせる力の入れようが気になりました。
私が余り荒川選手が好きじゃないことが大きいのかも知れません。
あと、もう一つ気になったことは、優勝者のことを「チャンピオン」ではなく、「チャンピォン」とオを小さく記載すること。
英語の発音に忠実にするとこの表記なのでしょうけれど、週刊漫画誌のタイトルにもなっているくらい日本語として浸透している言葉のためか、違和感が消えませんでした(細かい事なんですけれど、よく出てくる単語のため、目に付いてしまって…(ーー;))。
memo
一流の人、という言葉がこれほど相応しい人を、タラソワのほかに私は知らない。それは彼女も、親や夫もエリートだからではない。彼女が才能をどうすれば形にすることができるか、成功はどういう道を通れば待っているのか、知り尽くしているように見えるからだ。(141頁)
「タチアナは、与えてくれる人でした。その前のコーチは、ぼくたちから何かを取っていくことばかりを考えていた。でもタチアナは何でも惜しげなく与えてくれました。(アイスダンス選手・リナート・ファルクディノフがタラソワコーチを称して/145頁)
「技術的な知識、大きな目で状況を分析できる能力、そして人間性を見抜く力があること。」
優秀なコリオグラファーになるために必要な要素は何か、と聞くと、サンドラ・ベジック(史上初のスター振付師)はこの3つを上げた。人間性を見抜く力があってこそ、選手の長所を引き立てる振付が可能なのである。(153頁)
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